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ルッキズムという言葉を知った

きっかけ

ここ1年くらいの間に大学のミスコンに対する批判などの中に「ルッキズム」という言葉を見るようになった。

つい先日も「渡辺直美をブタ=オリンピッグに」東京五輪開会式「責任者」が差別的演出プラン という記事が文春オンラインで発信され、またたくまに情報が拡散されて結果的に開会式の演出を指揮する「総合統括」を務める佐々木宏氏(66)は辞任することとなった。

本日の記事では深くは触れないが、私は文春を購入し全文を読んだ。無料で読める部分だけではわからない顛末が書かれていて一読の価値がある記事だった。

そんな折「ルッキズム」という言葉について真剣に考えてみたいと思う出来事があった。

私がシン・エヴァンゲリオンを見て感動した事の一つにオリジナルの声優の皆さんが25年という月日を通して一人もかける事なく、それぞれのキャラクターの声として終劇を迎えたことがある。
ミサトさんとリツコさんなどは年と経験を重ねた声に聞こえる一方で、シンジ、レイ、アスカ、カヲルはそれぞれ「そのまま」というか、14歳で時間が止まった声に聞こえた。本当にすごい事だと思う。

それを知り合いに言ったところ、「外見はだいぶ変化してるけどね」という旨の言葉をもう少しキツイ表現の合いの手が返ってきた。

そりゃそうだろ。いつ私が外見の事を言った。

私は作品としてのクオリティを維持するどころか高めるアウトプットを出した事と、誰一人として鬼籍に入ることなく、犯罪を犯すこともなく、25年誠実にケアと鍛錬を怠らずにお仕事に向き合ってきたであろう点に敬服しているのだ。それにも関わらず外見の事を持ち出した。

その場の会話としては適当に流してしまったが、その会話から3日たってもその発言から頭から離れなかった。
そんな中Twitterをなんとなく見ていたところ、悪気なく知り合いが発した言葉は「ルッキズム」という概念に基づいていると考えられるのではないかという思いに至った。

ルッキズムとは

まだ勉強したいと思い始めたところで、自分の言葉で語るところまで深く考える事ができないので、インターネット上にある情報を抜き出して掲載したい。

まずはいつもお世話になっているWikipedia。

ルッキズム(英: Lookism)とは、美男子・美人(≒美少年・美少女)を持ち上げ、逆に身体的に魅力的でないと考えられる人々を差別的に扱うことを指す

Wikipedia

「差別的に扱う」というキーワードが出てきたので、「容姿差別」で検索してみた。

履歴書に写真欄は必要か?
トークイベントでは、署名サイト「Change.org」で昨年9月から始まった「履歴書から写真欄もなくそう」キャンペーンについて、話題になりました。署名活動の趣旨はこうです。「履歴書の顔写真からすり込まれる印象によって、その人の能力や人柄が適正に評価されない可能性がある。ましてや外見に症状がある人は、不利な扱いを受けてしまう恐れがある。そもそも履歴書は仕事の適正や能力を知るための手段に過ぎない。そうであるなら、顔写真は不要だ」

「容姿で差別しない」言い切れる?〝外見の優劣〟という無意識の評価「色んな見た目」を認める文化の大切さ

そのような署名活動が行われていたことを知らなかったし、考えたことがなかった。私自身は顔だけ見るならとびぬけて良いというわけではないが、飛びぬけて悪いという事もない普通の顔立ちをしていると自認していることから、このような発想自体がなかった。

「『カワイイはつくれる』という言葉は、『つくれるのにつくらないのは怠惰ではないか』に容易にひっくり返る、光と影のある言葉だと思っています。主体的にメイクテクを身につけたり、整形をするのならいいと思います。そうではなくて、周りの目が気になるからとか、怠惰だと思われるからとか、外からの圧力によって見た目を変えると、悲しい結末が待ち受けているように思うんですね。自分が綺麗になりたいと思っているのか、綺麗にならなければいけないと思わされているのか。ここをよく考えなければいけないと、少女マンガは教えてくれます」

「ルッキズム」の矛盾 解消するより自覚しておくことが大事

この記事を読んで、メイクやおしゃれを何のためにするのかを改めて考えてみるのもよい経験かと思った。自分は休みの日で知り合いに全く合わない日であってもメイクをする。それはその日活動するにあたって、自分の好きな傾向の顔になったほうが気持ちがしっかりするからである。全く人に会わない日はちょっと派手な色を使い、仕事の時は基本的にはブラウンメイクという使い分けはするものの、それはTPOに合わせているためである。とここまで書いてふと思う、”TPOに合わせてメイクをする”というのはなんのためだろう。これも一度深く考えてみると面白いかもしれない。

本日はここまで。ルッキズムに関する本も積極的に読んで考えを深めていきたい。

そういえば、リボンの騎士のサファイアはとりあえず見た目はとびきり可愛いってことになっていたなぁ。