感想

令和4年 初席 @浅草演芸ホール 3部

今年は色々な舞台を見に行きたい。

その一心で去年はなんとなくのめんどくささに負けて見に行かなかった、浅草演芸ホールでの初席に赴いた。

見たのは2022年1月2日の3部、15時ー17時くらい。

整理券~入場

友人に見に行かないかどうか聞いていたものの、直前まで予定が決まらず、結果として一人で観劇することに。

当日券での入場用の入場整理券は朝9時から配布開始とのことで朝9時半ころに浅草演芸ホール前に赴き入場整理券をもらう。

9時半時点では”7”。

14時半頃にもどって、当日券を購入すれば7番目に入場できるとのこと。浅草のアーケード新仲見世通りはNetflixの話題作「浅草キッド」仕様になっていた。

自分はアイドルの現場にも足を運ぶタイプの人間なので、整理券が配られると聞くと整理券を手に入れて集合時間まで別のところで時間をつぶし、集合時間に戻るという事を普通に行う。

9時半の時点でほぼ人がいなかったので、初席といえどもコロナ禍では整理券を確保しなくてもそこまで問題ない程度の人しか集まらないのかと思っていたが、14時半に戻った時には浅草演芸ホールの前はすごい人ごみになっていた。

おそらく約300人以上が入場待ちをしていた。

当日券を3,500円で購入し、整理券6番の人の後ろに並び、開場と同時に入場。9時半に整理券を取りに行ってよかったと心底思いながら、入場。全て自由席なので入場と同時に場内を見渡して、下手ブロックの2列目通路席を確保。

思っていた以上に舞台が高かった。生で見る事によってなるほどこれが【高座】というわけかと思った。コンサートホールのステージに比べると2-2.5倍くらい高い感じがした。

めまぐるしいネタの数々を楽しんだ

3部を鑑賞

初席は【顔見せ公演】と言われる事もあるようで、噺家さんをはじめとして、漫才コンビ、紙切り、ギター漫談などなど、めまぐるしく様々な方の芸を見せていただいた。

芸そのものも楽しませていただいたが、何より皆さんのたたずまいと目が良い。

それぞれの足取り、場について頭を下げて顔を上げ、ヒタっと目が決まって言葉を紡ぎだす。朗々と会場全体に響き渡る声で話す人もいれば、少しボソボソしているような感じでいながらもよどみなくボケるかたなど、それぞれの空気の作り方があって面白かった。

正直なところ私は全く落語素人なので、3部主任の林家 正蔵さんしか知らずに行ったが、林家正蔵さん以外のかたのお話も、落語も楽しめた。

ちょっとどう反応すればいいのかわからないものもあったものの、バリエーションの幅の広さに驚いた。

最近はネットでの配信やテレビで放送されているネタを見ていたので、テレビなどではおそらく聞かないであろうちょっとした毒のあるネタなどもあり、それにドキドキする自分に驚いた。

いつの間にか「毒のない言葉」に慣れて、親しい間柄で交わされる憎まれ口や、多くの人がちょっとおかしいと思っていても大っぴらには言えない事が舞台で発される事に違和感を感じるようになっている自分がいた。でもドキドキしながらも、その皮肉の意味がわかって笑う自分もいた。芸としての毒というものもあるものだなぁとしみじみ思った。

3部終了後に外から浅草演芸ホールを撮影。4部も通しで見れるとのことだったが、3部終了で帰宅。

今日の一言

一晩経った今思いだすのは後半の方々。

様々な小噺を次々と繰り出す林家 鉄平さん

美しくて面白い立花家 橘之助さん

そして場の空気つくりから落語まで全く無理がなく、温かく楽しい林家 正蔵さん

良い初笑いとなった。